ベトナム映画「青いパパイヤの香り」。日常の中の時間の流れも心の微動も人生さえ無限の陰影や湿気によってつややかになるような。感覚が深く刺激されたのを覚えています。一コマからイメージを膨らませたり、シックな普段着のアオザイシャツに憧れせっせっと作っていました。その後雲南省を訪れ少数民族をたずねる旅がはじまり、山岳地帯に住むモン族の藍染めの衣装へ好奇心がおさえられず、いよいよベトナムへ出かける時が来ました。98年の越南旅行になります。2002年は、プチ旅行。日々の生活から抜け出して、大きくのびをしてきました。鮮やかな記憶とともにここへ。

ラオスとの国境を越えると笠をかぶったおばさん達数人に囲まれ両替交渉がはじまりました。おばさん達と手のひらのベトナムの紙幣がようやくベトナムに渡った実感です。まわりは全て密林で、熱帯特有ののっぽな木々が永遠と続いています。後に北から南とバスで移動しても「緑が豊かだな。」といった第一印象は変わりませんでした。大変な時代を乗り越えて見事に自然が蘇ったのだなと思いました。

　

98’ラオス北部→フエ→ハノイ→サパ・バクハー→ホイアン→ニャチャン→ホーチミン→カントー
02’ホーチミン→ハノイ→バッチャン



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